カポタストとは、特定のフレットを弦でまとめて押さえるための道具で、通称は「カポ」と呼ばれています。
楽譜などにも書かれている「Capo=3f」はカポを3フレット目につける事を意味しています。
アコースティックギターを演奏する時にカポを使用することで、同じコードを押えたとしてもキーを変更して演奏することができます。ハイポジションでコードを押えると弦のテンションが高く抑えにくかったり弾きにくかったりしますが、カポを使用することでテンションを下げて弾くことができるようになるメリットもあります。
今回はそんなアコースティックギターを弾く上でとても大切なカポ選びについてご紹介したいと思います。
目次
1. 結論
- カポは頻繁に買い替えるものではない
- バネ式のカポは練習用にオススメ
- ゴム式はライブやレコーディング用にオススメ
2. カポの歴史
カポの歴史は変遷史で、今から約400年前の著書Annotazioniに言葉が初めて使用されてとされてます。
1970年代はフレットに棒状の金属で押さえつけてゴムに付けられた穴へ棒を通して支えるタイプが主流でした。それから1990年にかけて金属性のものへと変わりました。
フレットを固定するという単純なアクセサリーにとどまらず、現在までにいくつものメーカーから新しいカポが発売されています。
最近では弦を固定するだけではなく、カポとチューナーが一体化したものも発売されているので興味がある方は購入してみるのも良いでしょう。
3. カポの種類
カポのアコースティックギター用以外にも、12弦用、クラシックギター用、エレキギター用、バンジョー用、ウクレレ用があります。
アコースティックギター用のカポととエレキギター用のカポは大きさがとても似ていますが、それぞれのネックの太さが異なるため購入の時にはまちがえないようにしましょう。
アコースティックギター用のカポはゴム式、バネ式、ネジ式の3種類があります。
ゴム式
ゴム式は現代では全くと言ってよいほど使われなくなったため、こういったものがあったのとだけ覚えておくだけで良いでしょう。
バネ式
バネ式の特徴は着脱やフレットの移動が容易なところです。ライブ中など使用しない時にはギターのヘッドやマイクスタンドに挟み込んでおくことができるため付け替え等を重視するのであればバネ式一択でしょう。バネ式はバネの力が強いためネジ式と比べると固定力が弱く、少しの衝撃でずれてしまいピッチが安定しなかったり場合によっては外れてしまう可能性があります。
ネジ式
ネジ式はギターの弦高やネックの厚みに合わせて押さえる力が調整されるためピッチが安定しやすいところが特徴です。バネ式と比べると着脱に手間がかかるため、頻繁にフレットを付け替える時には不向きとも言えます。
筆者ツナグはバネ式とネジ式のカポを一つずつもっています。ネジ式は練習用、バネ式はレコーディング用で用途に分けて利用しています。
4. まとめ ーカポ選びのポイントー
カポは消耗や経年劣化が少ないため頻繁に買い替えるものではありません。
その反面で、様々な場所に持ち歩いて頻繁に使うケースも考えられるため、スタジオやライブハウスで無くしてしまうことがあります。使いやすさだけではなく、紛失しないようなものを選ぶのもポイントです。
弾き終わった後は必ずどこに保管をするのかあらかじめ決めておくようにしましょう。
カポの価格帯は数百円~8,000円くらいです。カポの種類によって大きさや形も異なるので、用途によって使い分けるのがオススメです。
練習など頻繁に付け替えることを優先的に考えるのであればネジ式、レコーディングなどピッチを安定させたい場合にはネジ式を選ぶと良いでしょう。